2010年10月11日月曜日

こんにちはあかちゃん

松さんちに男の子、うまれた。
陽翔(はると)くん。
 ちっちゃい!かわいー!
松さんは小学校からの友達で、
3年生のときに転校して来た。


私も2年生のときに転校して来てたから、
転校生同士ということで、こちらはしんきんかんと興味まんてんで接近。
転校生というものは、とくべつな輝きがある。
背中から、ぴかーと光がでてるのだ。
とにかくまぶしい。
色白で、薄い茶色の腰まで長い髪の毛で、
きれいに襟付きの白いブラウスとプリーツのスカートをはいたおんなのこ。
着古したTシャツ短パンが主流コーデの私たちの目には、ほんとに清楚なお嬢様に映った。
そして、なにより一番わたしたち東京下町ッ子をわきたたせたもの・・・
松さんは、関西弁だったのだ・・・!

まだ仲良くなって日も浅いある日
いつものなかよしチームでの下校
「公園であそんでかえろ〜」という誘いにみんな「いこー!」の返事。
松さん以外は・・・

「うち、 おうちかえらなあかんねん!またねーー!」

テレビでしかきいたことないかんさいべんで
きっぱりした口調で ことわりのことば
赤いランドセルと 
うすい茶色の長い三つ編みの一本おさげを振って パァッと走り去っていく後ろ姿

残された私たちは
あんなにさわやかに断られて、かんさいべんで、ちょっと振られた気分で、
走り去っていく姿がスローモーションでリフレインで
なんだかとっても衝撃的だった。

はじめての失恋兼、異文化コミュニケーションだったのかな。
あのときのはなし、みんなで集まるといまだにするものね。
急に帰っちゃってきけなかったこと
「あのとき、なんで帰ったの?」

そんな松さんも、次第に下町に染まり、いつの日かクラスで流行のジャージになったね。
関西弁、もうわすれちゃったわ〜wwって言ってたね。
おめでとう、お母さんになったんだね。
うれしいなあ、早く逢いに行きたいよ!
ほんとにおめでとう!




「 んっ?あのとき?ドラマの再放送観に帰ったんだよね〜〜ww」